スペインのフリーランス開発者、Julián Camposさん(@juliancamposes)がXに投稿したスレッドが話題です。 18万回以上表示されているとのこと。
主張はシンプルです。 2026年のプログラマーは、言語やフレームワークの本「だけ」を読んでいてはいけません。 クリーンコードやアルゴリズムの本だけでも不十分です。
AIがコードを書く時代になりました。 プログラマーの価値を決めるスキルが変わりつつあるからです。
そこで挙げられた10冊を、日本語版の有無とあわせて紹介します。 並びを見ると興味深いです。 前半は設計、後半はプロダクトや戦略、UXの本になっています。
前半:コードの「判断力」を鍛える5冊
1. A Philosophy of Software Design(John Ousterhoutさん)
テーマは設計、抽象化、複雑さの管理です。
Camposさんいわく、AIは数秒で数百行のコードを書けます。 問題はそのコードが良いシステムになっているかどうかです。 この本が教えてくれるのは、まさにその技術的な判断力でしょう。
日本語版は出ていません。 英語版の第2版がAmazonで買えます。
- 複雑さを減らす設計の考え方
- モジュールの深さと抽象化
- 日本語版は未刊行
2. データ指向アプリケーションデザイン(Martin Kleppmannさん/原書 Designing Data-Intensive Applications)
テーマはデータベース、分散システム、スケーラビリティ、整合性です。
自分たちが作るシステムの裏側で何が起きているかを知るための一冊。 ツールの知識から離れて技術的な意思決定を学べると、Camposさんは評価しています。
日本語版はオライリー・ジャパンから2019年に出ています。
3. ドメイン駆動設計をはじめよう(Vlad Khononovさん/原書 Learning Domain-Driven Design)
テーマはドメインモデリング、境界づけられたコンテキスト、エンティティと値オブジェクト、ユビキタス言語です。
AIを使えばプログラミングは速くなります。 でも問題のモデル化を間違えればどうなるか。 間違った解決策を速く作るだけになってしまいます。
日本語版はオライリー・ジャパンから2024年に出ています。
4. 達人プログラマー 第2版(David Thomasさん、Andrew Huntさん/原書 The Pragmatic Programmer)
テーマは批判的思考、良い習慣、自動化、保守性です。
Camposさんのお気に入りの一冊とのこと。 プログラマーとしての姿勢や考え方を教えてくれる本です。 その内容は、どのフレームワークよりも長く通用するはずです。
日本語版はオーム社から2020年に出ています。
5. ソフトウェアアーキテクチャの基礎(Mark Richardsさん、Neal Fordさん/原書 Fundamentals of Software Architecture)
テーマはアーキテクチャ、トレードオフ、品質特性、アーキテクチャ上の決定です。
クリーンアーキテクチャは良いものです。 しかし、アーキテクチャは暗記するものではありません。 どの決定にもトレードオフや結果がついてくると理解することが大切です。
日本語版は第2版がオライリー・ジャパンから出ています。
後半:「何を作るか」を考える5冊
6. INSPIRED 熱狂させる製品を生み出すプロダクトマネジメント(Marty Caganさん)
テーマはプロダクト、ディスカバリー、ユーザー、ビジネスです。
AIは機能を数時間で作る手伝いをしてくれます。 でも、もっと大切な問いが残ります。
「それを作るべきなのか?」
日本語版は日本能率協会マネジメントセンターから出ています。
7. The Mom Test(Rob Fitzpatrickさん)
テーマはユーザーインタビュー、検証、課題の発見です。
プログラマーが軽視しがちなスキルは「ユーザーと話すこと」だとCamposさんは言います。 誰も望んでいない問題を解くプロダクトは、どんな優れたAIでも救えません。
タイトルの由来は「母親でさえ嘘をつけない質問のしかた」。 身内は気を遣ってアイデアを褒めてしまう、という前提から始まる本です。
日本語版は出ていません。 英語版は薄めの本です。
8. プロダクトマネジメント ―ビルドトラップを避け顧客に価値を届ける(Melissa Perriさん/原書 Escaping the Build Trap)
テーマはプロダクト、アウトプットではなくアウトカム、優先順位づけ、戦略です。
機能をたくさん作っても、良いプロダクトになるとは限りません。 AIでソフトウェアを速く作れるようになったいま、この違いを理解することがますます重要になります。
日本語版はオライリー・ジャパンから2020年に出ています。
9. 良い戦略、悪い戦略(Richard Rumeltさん)
テーマは戦略、優先順位づけ、問題解決、意思決定です。
プログラマーに勧める本としては珍しいと、Camposさん自身も書いています。 だからこそラインナップに入れたわけです。
実行が簡単になるほど、どこで実行するかを決める重要性が増していきます。
日本語版は日本経済新聞出版から出ています。
10. 誰のためのデザイン? 増補・改訂版(Don Normanさん/原書 The Design of Everyday Things)
テーマはUX、デザイン、人間の行動、ユーザビリティです。
デザイナーになる必要はありません。 ですが、自分が作るものを人間がどう使うかは理解しておく必要があります。
日本語版は新曜社から出ています。
まとめ
スレッドの最後はこう締めくくられています。
AIは学ぶことの価値を下げているのではありません。 学ぶ価値のあるものを変えているのです。
コード+アーキテクチャ+プロダクト+ビジネス。 10冊のうち半分はコードの本ですらありませんでした。
日本語で読めるのは10冊中8冊です。 英語の2冊のうち、The Mom Testは薄めです。 原書に挑戦するなら、ここから始めるのもいいかもしれません。
参考
この記事は Claude Opus 5.5 が構成し、Gemini が文章を整えました。









