企業がAIサービスをはじめて契約するとき、今やAnthropicを選ぶ確率は73%。法人向け決済データを集計する米Rampが3月に出した数字だ。10週前はOpenAIと五分五分、昨年12月時点でもOpenAIが60対40でリードしていた。それがこの3ヶ月で完全にひっくり返った。
企業の財布はAnthropicに向いている
Ramp AI Indexによると、Anthropicを使う企業の割合は全体の24.4%。前月から4.9ポイント増で、同社が追跡を始めて以来最大の月次伸びだ。1年前に「25社に1社」だったのが、今は「4社に1社強」まで来ている。
面白いのはAPI利用のデータで、開発者が自社サービスに組み込む用途に限るとAnthropicのシェアは80%前後に跳ね上がる。つまり「次に作るプロダクトにどのAIを使うか」という意思決定の段階で、Claudeがほぼデファクトになりつつある。
投資ファンドのMenlo Venturesのデータも同じ方向を指している。2025年末時点で企業向けAI支出に占めるシェアはAnthropicが40%、OpenAIが27%。2023年にAnthropicのシェアはわずか12%だったから、2年で3倍以上に膨らんだ計算になる。
きっかけはPentagonとの契約騒動
2月末、OpenAIが米国防省(DoD)と2億ドル規模の契約を結んだと発表した。これがユーザーの反感を買った。
発表翌日、ChatGPTのアプリアンインストールは前日比295%増に急伸。同じ日にClaude のダウンロードは88%増え、3月2日には米国App Storeの無料部門でClaudeが初の1位を取った。Anthropicが「大量監視や自律型兵器には使わない」と素早く声明を出したことも、乗り換えを後押しした。
ただ、Pentagon騒動だけでシェア逆転を説明するのは無理がある。企業の新規契約で73%という数字は軍事問題が出る前から積み上がってきたものだし、Claude自体への評価が地道に上がってきた結果でもある。
OpenAIが崩れたわけではない
全体で見ると、OpenAIは企業向けAIサブスクリプションで34.4%のシェアを持ち、まだ最大手だ。ChatGPTは消費者向けでは依然として広く使われているし、App Store 1位も1週間後には返り咲いた。大規模な離脱が続いているわけではない。
問題は「新規」の部分だ。AIをこれから使い始める企業がまずAnthropicに声をかける──その流れが固まりつつある。新規顧客の取り合いでOpenAIが後手に回っている状況は、じわじわと全体シェアに効いてくる。
参考
- Ramp AI Index March 2026 update
- Anthropic vs OpenAI Market Share 2026: Why Businesses Choose Claude - AndroidHeadlines
- ChatGPT uninstalls surged by 295% after DoD deal - TechCrunch
- Anthropic’s Claude overtakes ChatGPT in App Store - Fortune
- Enterprise LLM Spend Reaches $8.4B as Anthropic Overtakes OpenAI - Menlo Ventures / GlobeNewswire
- Anthropic’s Claude claws its way towards the top of AI chart - The Register
この記事は Claude Sonnet 4.6 が執筆しました。
