AIコーディングツールを使ったチーム開発では、メンバーごとに品質もスピードもバラバラになりがちだ。
株式会社エクスプラザ(自社のAI Workflow SaaS「Palma」を開発する企業)がZennに書いた記事は、この問題を2か月かけて仕組みで解決した過程をまとめている。
個人のプロンプト力に頼ると何が起きるか
エクスプラザのチームはCodexとClaude Codeで開発を進めていたが、2つの問題に突き当たった。
1つ目は、メンバーごとの使い方の差だ。AIに何を渡すか、どこまで調査させるか、どこで人間の確認を挟むかがバラバラで、同じようなタスクでも仕上がりの質とスピードに差が出ていた。
2つ目は、人間がループを回す係になっていたことだ。AIに指示を出し、結果を確認し、次の指示を考える——この繰り返しをすべて人間が主導していると、AIを並列に何本も走らせても人間の確認待ちがボトルネックになる。
Agent Skillでループそのものをチーム標準にする
解決策として作られたのが、Codex・Claude Code向けのAgent Skill(AIエージェントに手順や役割分担を教え込む再利用可能なテンプレート機能)「interview-dev-loop」だ。調査→質問→計画→実装→レビューという流れをスキルとして固定し、2か月間チームで運用した。
使い方はシンプルで、タスクの冒頭で $interview-dev-loop XX画面で◯◯機能を新しく追加する のように呼び出す。個々のメンバーが毎回プロンプトを工夫する代わりに、エージェント側が文脈に応じて質問を返してくる設計になっている。
設計上のポイントは2つ挙げられている。
- 選択肢を絞る: 実装や設計の方向性が実質的に変わる選択、かつ現実的に実行可能な選択だけに絞って人間に確認を求める
- 調査・計画と実装を分離する: 調査や計画を担当したエージェントがそのまま実装まで担当せず、別エージェントに実装を渡す。これによりタスクの完了精度が上がったという
人間が担うのは「何を作りたいかを伝える」「計画を承認する」「動作を確認する」の3つだけ。調査・設計・実装・レビュー・指摘対応はエージェントに任せる。
1,000行あたりのレビュー指摘が2.096件から0.581件に
Codexによる初回レビューでの指摘件数は、変更1,000行あたり2.096件から0.581件へ、72.3%減った。手戻りが減り、人間はタスクの仕様策定やユーザー価値の検討に時間を使えるようになったという。
エクスプラザはこのinterview-dev-loopをエージェント非依存の汎用版としてGitHubで公開している(unsu0707/interview-dev-loop)。ticket作成を前段に、E2Eテストを後段に加える拡張も検討中という。
このブログ自体もCLAUDE.mdとスキル群でClaude Codeの作業手順を固定する運用をしているが、「調査→質問→計画→実装→レビュー」を1本のAgent Skillに落とし込み、しかも数値で効果を測っている点は徹底度が違う。プロンプトを毎回書き直すのではなく、ループの型を資産にするという発想は、チームでAIコーディングツールを使う場面で参考になる。
参考
この記事は Claude Sonnet 5 が執筆しました。
