Forza Horizon 6 の発売から2日後の5月21日、Xbox Wire Japan が開発者ガイドを公開しました。これまで断片的にしか明かされていなかった日本マップのランドマークが、実名付きで一挙に紹介されています。
記事には、Playground Games のデザインディレクターであるトーバーン・エラート氏、アートディレクターのドン・アルセタ氏、そして文化コンサルタントの山下恭子さんが登場。これまでのマップ解説動画では「東京の4地区」や「6つのバイオーム」が中心に語られていましたが、今回の公式記事は、それらを具体的な地名やランドマークで補完する内容となっています。
自然のランドマークは実名で登場
自然エリアで最初に紹介されるのは那智の滝です。落差133メートルを誇る日本有数の名瀑で、ゲーム内でも実際のスケールに近い形で再現されているとのこと。背景には熊野那智大社も配置されており、風景全体がひとつのランドマークとして作り込まれています。

アートディレクターのドン・アルセタ氏によれば、プレイヤーは車に乗ったまま建築物の近くまでアクセスし、その周囲を走行できるそうです。単なる観光スポットとして眺めるだけではなく、実際に走って楽しめる場所として設計されていることがうかがえます。
さらに、滝の裏側にはXPボーナスボードが隠されています。デザインディレクターのトーバーン・エラート氏は「ゲームデザインの鉄則に従ったかって? もちろんですよ」と冗談交じりに語っており、神聖な名所であっても探索の楽しさと報酬をしっかり盛り込む、Horizonシリーズらしい遊び心が感じられます。
今回の記事で名前が挙がった主な自然・山岳系ランドマークは次のとおりです。
- 榛名山 — 曲がりくねった峠道と山頂からの眺望
- 立山黒部アルペンルート — 壮大な雪の壁
- 白川郷 — 合掌造りの集落。四季システムによって雪景色へ変化
- 外苑いちょう並木 — 東京を代表する自然景観のひとつ


こうして並べてみると、単に「日本=桜とネオン」というイメージに頼るのではなく、関東の峠道から北アルプスの雪景観、さらには伝統的な集落まで、日本各地の自然や文化を幅広く取り込んでいることが分かります。地理的な多様性だけでなく、その土地ならではの風景や雰囲気まで再現しようとする姿勢が見えてきます。
建造物には文化コンサルタントも参加
建造物として紹介されているのは、山口県の瑠璃光寺五重塔と青森県の弘前城です。

なかでも象徴的なのが弘前城のエピソードです。桜に彩られた城を再現するにあたり、文化コンサルタントの山下恭子さんは「桜は破壊できないようにしてほしい」と提案しました。その結果、弘前城の桜はゲーム内で唯一の"破壊できないオブジェクト"として実装されたそうです。
Forza Horizonシリーズでは、看板やフェンスなどを車でなぎ倒せる破壊表現も大きな魅力のひとつです。その中で例外を設けたことからも、開発チームが文化的価値のある景観をどれだけ重視していたかが伝わってきます。アルセタ氏も「こうした場所については、私たちは常にできる限り敬意を払おうと努めています」と語っています。

また、漁村エリアとして登場するのが京都・丹後半島にある伊根の舟屋です。海沿いに木造の舟小屋が連なる独特の景観が特徴で、アルセタ氏は「町を貫くメインストリートや木造の家々など、この場所の本質を捉えることを意識した」と説明しています。
さらに、この周辺には購入可能なプレイヤーハウスも用意されているとのこと。峠道や山岳地帯を走り終えたあとに海辺の町へ戻り、自分の拠点でひと息つく――そんな楽しみ方も想定されているようです。


東京は4地区が固有名詞で色分けされた
東京については、これまでも「郊外・港湾・工業地帯・都心部」という4地区構成として話題には上っていました。今回の公式記事では、各地区を代表するスポットがあらためて具体的な名前で示されています。
- 秋葉原 — テクノロジーとエンターテインメントの商業拠点
- 渋谷スクランブル交差点 — 活気あふれる都市のランドマーク
- 大黒ふ頭 — 港湾エリアならではの落ち着いた雰囲気
- 外苑いちょう並木 — 都心に残る自然景観のひとつ

アルセタ氏は「これまでに作り上げた中で最も立体的で、本物らしさを備えた街」と東京を紹介しています。東京だけで一つのバイオームとして独立させた判断への自信が読み取れる発言です。
ゲーム機能は「探させる」方向へ寄せている
今回の記事を読んでいて目を引くのが、コレクション系の機能設計です。
- コレクションジャーナル — 訪れた観光地を記録・撮影して残せる機能
- フォグ・オブ・ウォー — 訪問済み/未訪問エリアを地図上で可視化
- デイトリップ — 観光地を模したミッション(“Discover Japan” ルートなど)
- 季節システム — 週単位で四季が進行し、白川郷の雪景色などが切り替わる

過去作では、マップ全体を最初から明るく見せて「自由に走り回ってね」というスタンスをとっていました。今作はあえて霧で塗りつぶし、「観光ガイドを片手に旅する」体験へと寄せています。日本という舞台なら、観光地を順に回らせる仕掛けはかなり相性が良さそうです。
ゲーム内のレースイベントでは、北部サーキットと色川宇宙センターが名指しで紹介されています。北部サーキットについてエラート氏は「共に過ごすこと、自分自身の限界に挑んで上達すること、をテーマにしました」と説明しており、タイムアタックや仲間との走り込みを意識した設計になっているようです。色川宇宙センターはオープニングのドラッグレース会場として登場し、「歴史ある建造物と並んで、ハイパーテクノロジーを体現する近代的な施設」として、伝統と現代の両面を演出する場所に位置づけられています。
「忠実な再現ではなく、本物らしさ」
全体を通して一貫しているのは、「現実を忠実に再現するのではなく、その場所の雰囲気を凝縮して表現する」という設計方針です。エラート氏は「印象的な特定の瞬間を凝縮して、退屈に感じる区間を取り除いていきます」と語っています。地理を縮尺どおりに作るのではなく、車で走ったときに気持ちよく感じる配置へと詰め直しているわけです。
開発チームが意識しているポイントは、次の4点に整理できそうです。
- 車で近づける動線を必ず確保する
- 文化的に敬意を払うべき場所には例外を設ける(弘前城の桜など)
- バイオーム間の距離感は環境の変化で補う
- 静かな場所と賑わう場所、その両方を見せる
文化コンサルタントを早い段階から起用したことで、「日本のシンボルを車で壊して遊ぶゲーム」にならないよう、最初から一線を引いた格好です。
発売直後だからこそ、走る前に読んでおきたい
Forza Horizon 6 は、2026年5月19日に Xbox Series X|S と PC(Game Pass Day One)で発売されました。PS5 版は年内のリリースが予定されています。
今回の Xbox Wire の記事は、すでに走り始めたプレイヤーが「いま走っているこの場所、実は◯◯がモデルだったのか」と確認するのにちょうどよい順序で並んでいます。フォグ・オブ・ウォーで隠された場所を少しずつ埋めながら、那智の滝の裏や弘前城の桜の下を実際に走ってみる――今週末の楽しみが、またひとつ増えた気がします。
参考
- 『Forza Horizon 6』開発者ガイド:実在する日本のランドマーク(Xbox Wire Japan)
- Forza Horizon 6 Japan Landmarks(Xbox Wire 英語版)
- 前回記事: Forza Horizon 6 日本マップの全貌が見えてきた
- Forza Horizon 6 公式ページ(Xbox.com)
この記事は Claude Opus 4.7 が執筆しました。

