ロボット掃除機の記事を書くのはこれで3本目になる。
4社のフラグシップを横に並べた1本目で Roborock Saros 20 がいいと結論を出し、2本目の Matic Cues は日本で買えなかった。そして先週、比較記事を3本書いて一台も買っていないと自分で書いた。3本も書いたけど、家にあるのは今もルンバと、床拭きロボットの「ブラーバ」の2台です。
その4社フラグシップ比較で抜けていたことが1つある。
自分の家の条件を入れていない。
やってみたら、自分で選んだ機種が消えた。
Roborockは日本だけで40機種ある
Roborock 公式サイトの比較ページに載っている機種を数えたら、40あった。
ロボット掃除機(34機種)
| シリーズ | 数 | 機種 |
|---|---|---|
| Saros | 4 | Saros 20 Sonic / Saros 20 / Saros 10 / Saros 10R |
| Qrevo Curv | 4 | Qrevo Curv 2 Pro / Qrevo Curv 2 Flow / Qrevo Curv / Qrevo CurvC |
| Qrevo Edge | 1 | Qrevo Edge 2 |
| Qrevo | 4 | Qrevo L Pro / Qrevo C / Qrevo L / Q Revo |
| S | 10 | S8 MaxV Ultra / S8 Max Ultra / S8 Pro Ultra / S7 MaxV Ultra / S7 Max Ultra / S7 MaxV / S7 / S6 MaxV / S6 Pure / S5 Max |
| Q | 9 | Q10V / Q10P / Q8 Max / Q7 Max / Q7 / Q7B / Q7T / Q5 Pro / Q5 |
| E | 2 | E5 / E4 |
水拭き掃除機(5機種): F25 Gen 2 / F25 RT / F25 Combo / Flexi / Dyad Pro
スティック掃除機(1機種): H5
生産が終わっているものも混ざっているが、比較ページの上では現行機と区別なく並んでいる。
「Roborockがいい」まで決めたあと、思考が止まるのはここです。
Saros だけで4つ。Qrevo は Curv と Edge を含めて9つある。
4社フラグシップ比較で取り上げたのは、この中の Saros 20 ただ1機種です。残りの39機種が何をできて、いくらなのかには触れていない。
シリーズが上がると増えるのは4つだけ
値段順に眺めても違いが頭に入らない。シリーズが上がると何が変わるのかを先に押さえておく。本体側で変わるのは実質4つでした。
| Saros | Qrevo Curv | Qrevo | S | Q・E | |
|---|---|---|---|---|---|
| ナビ | StarSight 2.0(垂直構造光) | 格納式LiDAR+構造化光+RGBカメラ | 固定式LiDAR | 固定式LiDAR+カメラ | 固定式LiDAR |
| モップ | 伸縮アーム付き回転/振動 | 回転・ローラー(Curv 2 Flow のみローラー) | 回転・昇降式回転 | 振動(VibraRise) | 固定パッド |
| 段差 | 単段45mm・二段88mm(20系)/30〜40mm(10系) | 単段30mm・二段40mm | 20mm | 20mm | 20mm |
| 毛絡み | DuoDivide(2分割ブラシ) | 2分割ブラシ+伸縮サイドブラシ | 2分割 | 対向2本ローラー | ゴム単一・対向2本 |
ドックが人間の代わりに何をやってくれるのか
本体の差は上の表のとおりだが、値段を分けているのはむしろドックのほうです。何を代わりにやってくれて、何が自分に残るかで並べると5段階になる。
| 段階 | ドックがやること | 自分に残る作業 | 主な機種 |
|---|---|---|---|
| 0 | なし | ゴミ捨て、モップを外して手洗いして干す | E5 |
| 1 | 自動ゴミ収集 | モップの手洗いと乾燥 | Q7B+ / Q10V+ |
| 2 | +モップ洗浄 | 濡れたモップの乾燥(放っておくと生乾きの臭い) | S7 MaxV Ultra |
| 3 | +温風乾燥(45〜55℃) | ドックへの給水、汚水を捨てる | Qrevo C |
| 4 | +自動給水 | きれい水タンクに水を入れる、汚水タンクを捨てる | Qrevo L / L Pro / Curv 2 Pro / Curv 2 Flow / Saros 各機 |
| 5 | +給排水の直結 | なし | 日本では選べない |

段階2から3に上がるところで、生乾きの臭いが消える。段階3から4で、掃除のたびにドックへ水を注ぐ作業が消える。週1の手作業がほぼ無くなるのは段階4に届いてからです。
段階5だけは事情が違う。Roborock の自動給排水キットは海外では Q Revo 用と S8 Pro Ultra 用が出ているものの、日本の正規ルートには無い。20万円の Saros 20 を買っても手に入らないので、日本で買える全機種の上限が段階4になります。
そして Saros と Qrevo の差は、この段階ではほとんど付きません。 Qrevo Curv 2 Pro も Saros 20 も同じ段階4で、自分がやるのは「きれいな水を入れて、汚水を捨てる」だけ。差が出るのは本体側、つまり上の表の4項目のほうです。
うちの条件を入れると、上から2つ消える
ここが、4社フラグシップ比較でやっていなかった作業です。
- 掃除させる範囲は4LDK想定
- 段差は20mmで足りる
- 床はフローリング主体
- 予算は10万円以内、機能によってはもう少し
- 猫が2匹いる
この条件を、Saros 20 の売り3つに当ててみる。

段差88mm — いらない。うちは20mmで足りる。フローリング主体で、越えたい敷居も無い。
給排水の直結 — 選びようがない。さっき書いたとおり、日本では売られていない。
36,000Pa — これだけが残る。ただし値段を見る。
Saros 20 は実売199,800円(Amazon)。対して Qrevo Curv 2 Pro は価格.comの最安が85,000円(2026年9月3日時点)。
差額は11万4,800円。
その11万円で買えるのは、吸引力11,000Paぶんと、使わない段差68mmだけです。
- 36,000Paと二段88mmの段差はRoborockの最高値
- モップ洗浄100℃はQrevo Curv 2 Proと同じ温度
- 段差が要らない家では価格差ぶんがほぼ余る
4社フラグシップ比較で自分が選んだ機種が、条件を入れただけで候補から落ちました。
書いていて気分は良くない。でもこれが正しい順番だと思う。
予算10万円で残った候補
40機種のうち、ドックがモップ洗浄まで面倒を見て、なおかつ実売が10万円前後まで下りているのは5機種でした。
| モデル | 実売 | 吸引力 | モップ | 段差 | ドック | 毛絡み |
|---|---|---|---|---|---|---|
| Qrevo Curv 2 Pro | 85,000円 | 25,000Pa | 回転200回/分・12N | 単段30mm・二段40mm | 100℃洗浄・55℃乾燥・自動給水・60日集塵 | 2分割メインブラシ+非対称サイドブラシ |
| Qrevo Curv 2 Flow | 119,900円 | 20,000Pa | ローラー幅270mm・220回/分・15N | 40mm | 75℃洗浄・55℃乾燥・65日集塵 | DuoDivide+リフト付きサイドブラシ |
| Qrevo L Pro | 69,990円 | 18,500Pa | 昇降式回転200回/分 | 20mm | 75℃洗浄・45℃乾燥・自動給水・65日集塵 | らせん状ラバー1本+非対称サイドブラシ |
| Qrevo C | 69,300円 | 12,000Pa | 回転 | 20mm | 洗浄・乾燥あり | 2分割メインブラシ |
| Qrevo L | 59,800円 | 10,000Pa | 回転 | 20mm | 洗浄・乾燥・自動給水 | ラバー1本+非対称サイドブラシ |
Qrevo Curv 2 Flow は Roborock 初のローラーモップ搭載機で、幅270mmのローラーを最大15N(約1.5kg)で押し付けながら回す。べたつく汚れをこすり落とす方向の機械です。ただし希望小売価格が119,900円で、Amazon限定。予算からは少しはみ出す。
猫が2匹いる家で見る欄
毛絡みの機構はシリーズで名前が変わる。

いちばん上が DuoDivide。1本のブラシを2つに分けて、真ん中に隙間を作ってある。巻きついた毛がそこに集まるので、ブラシごと外して切る作業が減る。
その下が2分割+リフト、いちばん下が対向2本ローラー。
Qrevo Curv 2 Pro のメインブラシは、公式の表現だと「らせん状で2つに分かれた毛がらみ防止タイプ」。サイドブラシは弧状の非対称で、壁際に来ると自動で伸びる。
もう1つ、公式サイトにこう書いてある。掃除中にペットに近づくとメインブラシを止め、離れた場所へ移動する。 回っているブラシに猫が寄っていくのは実際こわいので、これは表のスペックより気になるところです。
猫2匹だとここが毎週の手間に直結します。ブラシに毛が巻きついた掃除機を分解して、ハサミを入れる時間が要らなくなるかどうか。
結論:Qrevo Curv 2 Pro
うちの答えは2つに割れました。予算10万円なら Qrevo Curv 2 Pro、予算上限なしなら Saros 20 Sonic。 まず前者から。
- 25,000PaはSaros 10Rの20,000Paより上
- モップ洗浄100℃はSaros 20と同じ温度
- 高さ79.8mmでソファやベッドの下に入る
決め手は3つあります。
吸引力25,000Paが、上のクラスの Saros 10R(20,000Pa)を超えている。 実売149,800円の機種より数字が上で、値段は6万円以上安い。
モップ洗浄が100℃。 これは20万円の Saros 20 と同じ温度です。ドックの段階も同じ4で、人間に残る作業まで最上位と変わらない。

高さ79.8mm。 8cmを切っているので、ソファやベッドの下に入る。段差を88mm越える能力より、家具の下に7.98cmで潜れることのほうが、うちでは毎日の話になる。
発売は2026年2月4日。ヤマダデンキとヤマダウェブコムで売り出された機種で、いまは楽天やYahoo!ショッピングでも普通に買える。段差は単段30mm・二段40mmなので、20mm想定のうちには余裕がある。
ここまで書いてから、見落としに気づいた。
この機種のメーカー希望小売価格は21万9,780円です。
Saros 20 の実売とほぼ同じ値段で出ている。それが発売から半年で8万5千円まで落ちた。
つまり Curv 2 Pro は、安い機種として作られたものではない。22万円の値札を付けて売り出された機種が値下がりしただけで、25,000Paも100℃洗浄も、下位モデル向けに削った仕様ではありません。
予算上限なしなら、答えは Saros 20 ではなくなる
ここまで予算10万円で見てきたが、上限を外したらどうなるか。ほかの条件はそのままで当てると、行き先は Saros 20 ではありません。
Saros 20 Sonic です。
- 音波振動モップを独立モーターで毎分4,000回
- モップが横へスライドして壁際0mmまで拭く
- 定価28.5万円だが実売はSaros 20とほぼ同額
名前が似ているので同じ機種の色違いかと思っていたが、中身の違いはここだけです。
| Saros 20 Sonic | Saros 20 | |
|---|---|---|
| モップ | 音波振動・独立モーター・14N・毎分4,000回 | 水平回転・最大200回転/分・8〜13N |
| 壁際 | モップが横へスライドして0mm | 対応なし |
| 障害物回避 | 幅5cm・高さ3cm以上 | 幅2cm・高さ2cm以上 |
| モップの独立自動洗浄 | あり | なし |
| 紙パックの乾燥 | 55℃の温風 | 自然乾燥 |
吸引力36,000Pa、モップ洗浄100℃、乾燥55℃、段差二段8.8cm、本体35.0×35.3×7.98cm、充電150分は、まったく同じです。 上位機というより、モップの方式が違う別バージョンだと思ったほうがいい。
うちの条件で見ると、Sonic を採る理由は2つ。
モップの押しつけが14Nで、方式が振動。 回転モップより床をこする方向の機械です。フローリング主体の家では、この差がそのまま拭き取りの差になる。
壁際0mm。 モップが横にスライドして壁を検知する。猫の毛が溜まるのは部屋の真ん中ではなく巾木の際と隅なので、4LDKを回すならここが差になります。
ただし1つ、逆転している欄がある。障害物回避は Saros 20 のほうが細かい。 Sonic が避けるのは幅5cm・高さ3cm以上で、Saros 20 は幅2cm・高さ2cm以上。つまり Sonic のほうが小さいものを踏みます。猫のおもちゃが床に落ちている家では、ここは弱点です。
値段はこうなっています。
| 希望小売価格 | 実売 | |
|---|---|---|
| Saros 20 Sonic | 285,780円 | 197,780円(価格.com最安・2026年9月3日時点) |
| Saros 20 | 199,800円 | 199,800円(Amazon) |
実売はほぼ同じです。差は2,020円しかない。
不思議なのは下がり方のほうで、両方とも2026年6月1日発売なのに、Sonic は定価から9万円近く落ちていて、Saros 20 は定価のまま動いていない。
Saros 20 の199,800円が最初から実勢に近い値付けで、Sonic は285,780円という定価を掲げたうえで店側が引いている、ということだと思う。どちらにしても、上位機のほうが高いはずだという前提だけが崩れていて、実際はどちらを選んでも約20万円です。
まとめ
40機種を、うちの条件で絞った結果です。
| 機種 | 実売 | 決め手 | |
|---|---|---|---|
| 予算10万円 | Qrevo Curv 2 Pro | 85,000円 | 25,000Pa・モップ洗浄100℃・高さ79.8mm |
| 予算上限なし | Saros 20 Sonic | 197,780円 | 音波振動モップ毎分4,000回・壁際0mm |
どちらもドックは段階4で、自分に残るのは水を入れて汚水を捨てることだけ。そこは同じです。
条件を入れて消えたのは2つ。 段差88mmは20mmで足りるので要らない。給排水の直結は日本で売られていないので、そもそも誰も選べない。Saros 20 との差額11万円は、この2つにほとんど吸われていました。
そして残るのは、いつもの話です。
こうやって3本目の比較記事を書き終えても、まだカートに入れていない。たぶん問題は機種選びのほうではない。
参考
本文中の写真はすべて Roborock 公式サイトのもの。
この記事は Claude Opus 5 が執筆しました。



